緊急事態宣言

コロナウイルスというものが流行っており、不要不急の用事がある人以外なるべくお家にいようね。という宣言が国や都から出てほぼ引き篭もり生活を送っている。「不要不急」という場所に生きがいを感じている民としてこれは辛い。

子が通っている幼稚園も始業式が1ヶ月延期予定と発表。お出掛けは基本スーパーに買出しのみ。週に何度も遊んでいた友達とも全く遊んでおらず、公園に行ったとしても少しだけ遊ぶ程度。秋口に始めたバイトもずっと休んでいて、社会から断絶されていた乳児保育時代を思い出す。あの頃と違うのは子と意思疎通が出来るのでまだマシ。しかし家族以外と全く喋っていない。子も吸収の時期なのに両親としか接していない。早急に収束希望。

想像力のある人間と想像力が欠落している人間との深い溝が更に深くなっていくのをニュースでよく見る。この状況が収束したらどんな未来が待っているだろうか。

渋谷すばるLIVE TOUR 2020『二歳』@幕張メッセ20200129

渋谷すばる脱退新規eighterとしては、いつか渋谷すばるという人間と対峙したいと考えていた。早くもその時が来た。1stアルバム『二歳』を引っさげて全国をまわる「渋谷すばるLIVE TOUR2020『二歳』」その幕張メッセ公演に行ってきた。

会場内のファンたちと自分の温度差が明らかに違うと肌で感じた。長年グループの彼を追いかけて来たファンにとって約2年ぶりに目の前で会える待ちに待った日。過去を溯ることでしか知れなかった自分とは熱量が違うに決まっている。そんなものはライブが始まってしまえばフラットな気持ちになると思っていた。

ライブが始まりボーカルマイクの延長線上に居れるようBブロックのセンターで見ていた。これがあの渋谷すばる。小柄で黒髪で力強く歌う彼とのファーストコンタクト。歌うまい。猫背。目力強い。そのくせはにかむ。つかみどころなくて猫みたい。こんな人があのキラキラジャニーズにいたら目立つわ。で、自分の言葉と音で歌いたかったという歌たち。少しどうしていいか分からない自分。そしてますます差が開いていく周りのファンとの温度差。正直居心地がよくなかった。曲終わりで少し間が空くとファンからの声援?掛け声?みたいなのが飛び交い「すばるくーん」だけならまだいいんだけど謎に会話にしようとしてる人が何人もいてセンスもない掛け声を聞かされている時間そこそこ地獄でした。ライブの空気感が削がれていくよ。

そもそもアルバム自体イマイチのれてなかったんだった。「ぼくのうた」「ワレワレハニンゲンダ」は好きなんだけど他のいくつかは夏休みの絵日記感が拭えなくて……。関ジャニ∞時代に彼が作詞した歌のほうが何倍も好き。そして行き着くところは関ジャニ∞としての渋谷すばるをライブで見たかったなー、というどうにもならない思い。歌声は大好き。だからこそ本人作詞作曲にこだわらずに歌ってほしいという希望。小さな希望。

 

アンコールで歌われた「キミ」発表当時から「これは横山くんに向けて作られた歌では?」と言われていて、いやきっとそうなんだろうけど、これはライブで歌わないんだろうなと思ってたらアンコールで登場。「渋谷すばる」という大弾幕の前で歌ってくれたこの歌は少しだけ感情が揺れた。他のどの歌より優しい歌声だった気がした。そして「渋谷すばる」なんて素敵な名前なんだ。

 

最後に。リズム隊女性2人の小柄なのに大振りな演奏にざわっとしました。これがギャップ萌えか。特にドラム。もともとストロングスタイルなのか、わざとなのか気になるところ。

 

好きなものを追いかけるにはお金がいる。関ジャニ∞、ライブ、観劇、お酒。楽しく追いかけていたいので久しぶりにバイトだけど働き始めた。自分の稼いだお金で自分の好きを買う。とっても最高だ。余れば貯金。やっぱりお金は心の余裕に直結している。

「忘れてもらえないの歌」@赤坂ACTシアター20191023

「忘れてもらえないの歌」なんだか語呂が悪いタイトルだなーとか思っていた。戦争や大切な場所や大切な仲間や大好きな音楽。良いことばかりじゃなかったけど忘れられないことばかり。主人公の滝野はそのひとつひとつを忘れたくなくて繋ぎ止める役。実際にいたら損な役回りと言われてしまうかもしれない彼はとにかく周りに気をつかう。励ます。大切な場所カフェ・ガルボを守る。戦争で山ほど失ったからもう失いたくないんだろう。でも戦後周りの仲間たちは音楽ではない道に進み始める。生活していかなくてはならないから。売春婦からジャズバンド歌手に抜擢された麻子は音楽の道で生きていこうともがくも当時の売春婦仲間が結婚して平凡な生活を手に入れていたり、昔自分を買った男に偶然出会ってしまい音楽の仕事を失ったり。買った男は別に何も失うことなく会社のいいポジションにいたりする。女性たちのシークエンスを見ながら心がざわついた。

音楽を扱うシーンがとても豊かなものから少しずつ千切れていき響かせたい音楽とは違う方向へ行き、体裁を辛うじて保っているくらいになる。滝野がしがみついてでも手放したくない理由が分からないほどに。そしてばらばらになる仲間。滝野は何を守ろうとしていたのか。音楽か仲間か両方大好きな自分自身か。

忘れてもらえるということは一度憶えてもらったことがあるということにラスト気付かされる。誰にも知られることのない歌「夜は墨染め」を滝野は歌い上げる。解体されるカフェ・ガルボの中心で。彼はその後の人生どうしていくのか不安になりながらこの歌を自分は聴いた。器用そうで不器用。うつむいて歩いた先にどうか光がありますように。

 

安田章大主演舞台は2度目。「マニアック」がどうも苦手で今回こそは...と思って観劇したら素晴らしかった。楽しそうにギターを弾いて歌う姿を見て、滝野の人生を背負って舞台に立つ安田さんに会えて本当に良かった。そして銀粉蝶さんの歌声に震えた。言葉通り本当に震えた。安田さんの伸びやかな歌声も素敵だったけど、銀粉蝶さんに関しては別次元。舞台で出会えて本当に良かったです。

あとやっぱりカーテンコール3回目のスタオベルール苦手です。

十五祭@東京ドーム20190903

2019年9月3日私は東京ドームにいた。2日後に発表される何かをまだ知らない私は高揚感と期待感とどうやっても拭い切れない一抹の不安を抱えて東京ドームにいた。

関ジャニ∞15周年コンサート『十五祭』最終日のチケットを知り合って10年にもなる飲み友達から譲ってもらえることになり、その日の飲み会帰りに発信した酔いどれツイートはかなり荒ぶっていた。渋谷すばる脱退新規である私は関ジャニ∞を追いかけ始めた時には既に6人組。7人ましてや8人組だった関ジャニ∞は過去映像で知るだけ。懐かしさも何もない。6人の関ジャニ∞と共にこの一年を生きてきた。彼らは大袈裟でも何でもなく自分にとってただの生きる希望。

ほぼネタバレ回避して挑んだ十五祭。開演15分前スクリーンに映し出される「15」からのカウントダウン。8分台のみ8色のカラーリングでカウントダウン。ワクワクが止まらない。始まる前からこの調子じゃ関ジャニ∞が出てきたらどうにかなってしまうんじゃないかと思ったほど。いや、きっとどうにかなってしまっていたと思う。

定刻通りではじまった十五祭。開幕と共に流された戦国絵巻風の関ジャニ∞歴史VTRで最初から涙腺崩壊。そして本人登場してまた涙。大倉くんがeighterの為に考えてくれた演出・セトリは本当に素晴らしく溜め息が出るほどドキドキキラキラしっぱなし。ここ数年バンドに重きを置いていたステージも今回は踊る踊る、また踊る。しかもノンストップ。こちらはキャーキャー言いっぱなし。このコンサートで一曲だけ感想を書くとしたら「勝手に仕上がれ」しかない。さっきまで歌い踊っていたとは思えない格好良さ。バンド演奏で盛り上がる鉄板曲。東京ドームは一気にロックバンドライブ会場と化していた。コールアンドレスポンス的なやつをするんだけど会場のとてつもない一体感。あの一体感は今思い出しても胸にくる。自分の見ている光景がとても愛おしくて美しい空間だった。関ジャニ∞とeighterが作り上げた空間が本当に美しくて楽しくて少し泣いてしまった。全体を通してもひとつずつが「美しい」ライブだったように思う。

ダブルアンコール後にスクリーンに映し出された「15→16 to be continued……」にものすごい歓声が上がりみんなが少しずつ持っていた不安が安堵へと解けていくようだった。終演後、一緒に行った友人と「超楽しかったね!早くDVD見たいね!」「年末は難しいだろうから年始くらいかな?鑑賞会やりましょうね!」と言いながら出てくるとネット上で早くも十五祭DVD10月末発売の文字。「いくら早く見たいと言ったけど早すぎじゃん!」と笑いあっていた2019年9月3日。収録公演がこの最終公演ではなく京セラドーム公演であることに気づいたのは9月5日の午前中。そして9月5日15時に届いた【関ジャニ∞よりファンの皆さまへの大切なお知らせ】メール。

自分が感じていた美しさの核はこれだったのか。大倉くんがひとつも嘘はつかずに大切に大切に演出してきたこのライブ。eighterに思いっきり楽しんでもらう為に新たな別れを隠して駆け抜けた6人。何も言葉にならない。どんな気持ちで十五祭DVDを見ればいいのかまだわからない。その不安な気持ちすらも楽しめるようにビールをいっぱい用意して見るつもり。47都道府県ツアー発表で彼らはもう止まれないということを理解したから、自分も関ジャニ∞についていくしか道はないと覚悟を決めている。何事にもいつか終わりが来る。それがいつかはわからないけど、その時まで一緒に歩んでいきましょう。その時が少しでも先の未来であればいいな。