真夜中の弥次さん喜多さんin新百合

しりあがり寿作品は『方舟』を高校生の時に初めて購入し、それからコツコツ色々と集めている。
弥次喜多inDEEP』*1は定価でコツコツ全巻そろえた。
ホントわけわかんねぇよ、コレ。
分かってないくせに七巻くらいの喜多さんの恋話を読みながら号泣。
自分もわけわかんねぇ奴みたいだ。

この話を映画化って難しすぎるだろうって思ってたが、やっぱり難しかったみたい。
クドカンは、色々な原作モノを脚本にし直しているけど
原作がここまで世界観を押し出しているランキングではきっと1位だと思う。
今までのクドカンテイストがふんだんに盛り込まれているけど、
それだけで終わってしまった感じは否めない。
せっかくの映画監督作品なんだから……
……いや、だからこそテイスト前面に押し出していいのか……。
クドカン作品を見るのって、毎回同じ人のような気がする。
ので、ずっと追いかけている人が見たら面白いんだろうけど、面白くない人はとことん面白くないんだろうなぁ。

「リアルじゃねぇ……」とヤク中の喜多さんは言い続けるが、
自分が望めば全てがリアルになっていく。
反対に思わなければそれはリアルじゃない……わけない。
リアルじゃないと思い続けるリアル。
と、打ち込んでもよく分かっていないリアル。

自分は、面白かったよ。
弥次さん喜多さんの演出はかなり良い良い*2
弥次さんが喜多さんに向かって「ばかっ。」と言いながら叩くとこはナイス可愛さ。
あと竹内力様の演出なんて『BRⅡ』と『カオルちゃん伝説』がフラッシュバックでよみがえった。
登場しただけで笑いが止まらなかった。
さすがクド監、力様の良さをよく分かっておられる。
それとARATA君の声の優しさにヤラレ、麻生嬢の美しさにさらにヤラレタ。


まとめとして、クドカンは映画でとことん遊んだ事だけは確か。
お金がいっぱいかかる遊びを自分自身が1番楽しんで作った作品になっているんだろう。
とっても、羨ましい遊びです。

*1:実はまだ『真夜中〜』は未読。

*2:演技力は抜きにして。