アナログフィッシュ@日比谷野外音楽堂

今年1月に発表されたアナログ野音ワンマンライブ。10ヶ月も温めてきた楽しみがとうとう終わってしまった。この日の記憶を真空パックで保存する方法はどこにありますか?
16時開始のフリーライブからもちろん参加。本編はAブロックの砂かぶりシートだったので後方で仲間と観覧。3人が登場しただけでも涙目になった。

Fine/Hello/ガールフレンド/バタフライ/夕暮れ

「ありったけーの願いーを込めて今日は歌おーうぜー」と健太郎さんの声が響いてきた瞬間、足から崩れ落ちるかと思った。1曲目にはもったいなくて。この始まりは野音ライブに対してのアナログフィッシュの意気込みと受け取る。テイスティングライブのこの5曲は絶妙だと思うんだ。アナログの良さがしっかり詰まってる。音楽の楽しさ、メロディの奇妙さ、言葉遊び、異なる魅力を放つツインボーカル、3人のハーモニー。そして何度もライブで聴いてきてる歌なのに1曲ごとに「ここ野音じゃんか」と感慨深い気持ちになってずっと泣いてた。嬉し泣き。ちょっと時間は早いけど、と言ってからやってくれた「夕暮れ」野音で夕暮れ聴くの本当に夢だったんだよ。夢が現実になるときってその瞬間はいまいちピンとこないもんで、嬉しかったんだけど噛み砕いて飲み込むのにしばらく時間かかった。「夕暮れです」とマイクに近づいてくる3人の声のドラマチックさは一生忘れたくない。

TEXAS/SAVANNA/LOW/ロックンロール/TOWN/UNKNOWN/NO WAY/ハミングバード/チアノーゼ/平行/Hybrid/戦争がおきた/風の中さ/PHASE/Fine/アンセム/Sayonara90's/荒野/出かけた(アンコール)*1

18時本編スタート。こんなに始まってほしくないライブなんて今までなかった。だって始まったら終わってしまうから。気持ちが落ち着かなくてずっとビール飲んでた。Aブロックのほぼ真正面で開演を待つ。90分前に1度ライブを見てるのにまた登場したアナログフィッシュを見て少し涙目。本編は想像してたライブより驚くほどストイックでシンプルで音楽を届かせるということに集中してるように見えた。後悔したくない気持ちがステージから伝わり、自身も後悔しないように全力で楽しもうと思ってたら「TOWN」や「Sayonara90's」のときお客さんが叫ぶ「どーなんの!」や「かっとばせー!」で自分が思っている以上の声量が出て自分で驚いた。でも両手でキャッチはできなくてごめんなさい。心の中では全力でキャッチしてるので許してください。
ハミングバード」演奏前に健太郎さんが「頑張ってる女子に捧げます」*2と宣言し歌い始めたとき、ふとマジ歌の日村さんが過ぎった(笑)。隣りで見てた友達も少し笑っててやはり同じことを思ったようだ。バナナムーン聞いてるって見たことあるから好きなんだろうな。あとラーメン二郎断ちして12kg痩せたそうだ。ブログで走ってると書いてたし、やはり痩せるには走るしかないのかな。むっちり健太郎さんも好きだったけどね。
久しぶりに州さんの顔がよく見える位置で見れた。どんどんシンプルなドラムさばきになってきてて、笑顔で叩く瞬間を見れるとこっちまで嬉しくなって笑顔になる。このツインボーカル2人を繋ぎとめ1つのバンドとして成り立たせてるのはやっぱり州さんだと思うんです。ありがとう。
下岡さんはどこまでいってしまうんだろう。静かな熱量。「Hybrid」で歌いながらステージ前方に出てきた彼に希望しか見えなかった。野音ライブに向けてアルコール断ちをしてたけどアンコール前のMCで解禁してた。一緒に乾杯できて嬉しかったな。そのときに今まで支えてくれたスタッフの紹介をしてて、ラストマネージャー新井さん紹介のときの拍手が1番大きかった。アナログフィッシュをデビューさせてくれたキッカケの人。感謝しかない。
アンコールはスタッフからの意見をきいて「出かけた」にしたらしい。2年前の10月10日、スタジオコーストで行われたアナログフィッシュ10周年ライブのとき州さんが復帰したらやりたいと思ってたと下岡さんが言って第一部ラストに演奏した「出かけた」がこの日のアンコール。聴きながら自分がアナログを追いかけてきた約5年のことを思い出したり、州さんがいなかった時期とか、木村さん、ビッツくん、もっくんのこととか、州さんが復帰してからのこの2年のこととか、いろんな思いを抱いて「出かけた」を聴いた。ずっと照明が逆光で3人のシルエットだけが見えてたんだけど、顔が見えないのにアナログフィッシュをすごく感じた。そしてライブは終わってしまった。3人が去ったあと会場の拍手が止まなくて、というか止められなくて、出てこなくてもいいから少しでも自分の気持ちが伝わればいいと思って叩いた拍手は久しぶりだった。
このライブ中、何度泣いて何度心を揺さぶられたんだろう。自分の人生にアナログフィッシュがいることが本当に幸せだと思えたライブだった。

*1:セットリスト:兵庫さんのライブレポ参照

*2:兵庫さんレポでは「戦う女の子たちに捧げます」とある