女子と女性と母性と。
「先生を流産させる会」を観た。渋谷TSUTAYAで前売り券買って行ったんだけどタイトル告げたときスタッフが一瞬嫌そうな顔をしたのを見逃さなかった。絶対このタイトルのせいだ。こんな映画観に行くなんて悪趣味とか思われたのだろう。自分もこのタイトル見たとき同じように思ったから。
作品は先生を流産させようとした実際の事件の犯人グループを男子生徒から女子生徒に変更。それが本当に良かった。物語としての背景を強くしている気がした。女子から女性へ成長する上での憧れや恐怖や憎悪。残酷なまでに純粋な感情。リーダー女子以外は遊び程度で先生を流産させようしてるのがリーダーの子より怖いと感じた。ノリでやってしまえるほうが怖い。そんな役をやっている女子生徒たちの顔がホント良い。美人とかいなくて田舎の中学生の感じがとても出てる。リーダー女子の顔がとても印象的でラストカットの驚くほどある意味無垢な表情まで最高だった。キャスティング勝ち。
成人女性たちの狂気と母性が後半の攻防戦に詰まってて素晴らしかった。というかあのロケ地すごいよな。廃墟ラブホテルどこで見つけてきたんだ?全編不穏な空気が流れてる映像の色味と音楽。演出も良かったけど、ファーストシーンのCGはどうもいただけない。美術部でどうにかならなかったのかな?
この監督でもう少し制作費あったらもっと面白い作品できるような気がしてならない。