マームとジプシー「cocoon」@東京芸術劇場イースト

ひめゆり学徒隊の話。執拗なほどのリフレイン。同じ台詞、同じ場面を、同じまたは別の角度で見せられる。頁をめくっては戻るように何度も何度も見せ付けられる。抑揚のない言い回しは感情を捨てなければいけない場面だったんだろう。薄い幕の奥で行われていることをリアルタイムで映像として幕に写す演出。カット割りみたいで漫画的だったんだろうけど、舞台のみより迫ってくるものがあった。臨場感があり観客が作品に取り込まれるかのよう。蛆虫は気持ち悪かったけど目をそらしてはいけない。中盤であったけど「`今`とはいつのことなのか?」(のようなニュアンス)前半部分の学生時代の少女たち特有の世界。高めの声でわーわー言ってて、友情や身形なんかに慌しい世界。あれなんて2013年のそれと大差ない。そんな少女たちの話としてひとつの物語で終わらせていない演出に苦しくなった。
ただ涙しかでてこない場面、台詞も多くあった。序盤で多用されていた掛け声「いっせーのーせ!」が後半泣くことしかできなくなってた。帰りに原作マンガを購入したけど舞台でもあった「ただ戦争だったから・・・」という台詞の虚無感といったらない。何その理由?そんなくだらない理由の為に少女たちはあんな目にあったの?
沖縄に行く理由ができた。