よし。
「恋人たち」を観た。絶望から1ミリでもいいから幸せになりたいけど、どうしようもできない人たちの独白シーンの強さ。映画はアクション→リアクションの連続であって、そのリアクションを観客に委ねるのには覚悟がいる。三者三様の吐露に劇場の客席からそれぞれの幸せを静かに願わずにはいられなかった。
テレ東で放送してる「家、ついて行ってイイですか?」に出てくる終電を逃した人たちへの感情にも少し似てる。映画が無名俳優を主役に配置しているからかもしれないけど、平凡な人のように見えてそれぞれに人生/ドラマがあって、知りもしなかった人たちなのに最後にはこれからの幸せな人生を願ってしまう。それと似てる。
瞳子のただの妻から女へ飛躍するシーンは面白かったし、アツシが襖をなぞるシーンに心が揺らいだし、ゲイの弁護士四ノ宮役の方は大水くんに似てた。
個人的に橋口作品「ぐるりのこと。」越えはしていない作品だったけど、しっかり劇場で観れて良かった。