ハイバイ「夫婦」@東京芸術劇場イースト

岩井家実録モノ。「て」で目撃した岩井両親。あの夫婦を中心にした話。予想していたのは山内さん父、岩井さん母役だと思っていたら山内さんが母親役。でかい母親。
話が出来事の寄せ集めすぎて戯曲として少々しんどい。山内さんが母役しているのにこれだと勿体無いと思った。人生自体出来事の寄せ集めでしかないということであれば、これを舞台でかけるのはもっと熟してからなのかもしれない。舞台初日に観劇したので、これからどう変化していくか、また再演劇団としては次回公演時にどう変わっていくかに期待。
岩井父の言動はやっぱり理不尽極まりなく、死んでいいと思うけど、というか死んでしまったんだけど、魅力的でもあって、夫婦のはじまりが付き合ってもないのに「両親に会わせてほしい」スタートだとしたら父は完全に事故物件だよな。精神科医を目指す岩井母はどうして結婚してしまったんだ。夫は理不尽な言動を妻や子どもに浴びせ続け、子どもたちは独立していき、その後夜ごはんを夫婦別で作り食べていた関係なのに夫の死に際にはしっかり寄添う妻。もうわからない。その夫婦にしかわからない、もしくはその夫婦にもわかっていない関係性に興味しかない。アンケートには「岩井両親が不思議でしかない」と書いた。結婚して一年経ったが他所からみたら自分たち夫婦も不思議の対象なのかもしれないな。