赤えんぴつin日本武道館20240209

このライブが発表されたとき絶対行くしか選択肢がないと思った。バナナマン単独ライブでしか会えないフォークデュオ赤えんぴつのワンマンライブ。夏にしか姿を現さない幻みたいな二人組に真冬、しかも日本武道館で会えるなんて。金曜の夜スタートという小学生の家族をもつ自分には超ハードルが高かったけど、チケットが取れた瞬間から家族への根回しをして日々徳を積んできた。

入場時に配られたおーちゃんのトレードマーク赤いチューリップハット。会場に入るとほとんどのお客さんが迷わずにかぶって開始時間を待っていた。それを直前まで被るかどうか悩んでいたのは後ろのお客さんの視線の妨げになると思ったから。普段のライブや観劇なら絶対NG。でも自分ひとり被らなかったぐらいどうでもいいほど周りは被っていて、赤いチューリップハットを被らない選択をするほうがマイノリティの世界という異様な空間。でも最後被る決断をしたのは自分の座席の四方八方が大きめの男性たちに囲まれたから。マジョリティ側に屈したというより帽子なんて関係ないほど自身が埋もれてしまったのでこれは赤い帽子を被ってこの空間を楽しむことにシフトした。

センターステージどセンターで前から7列目くらいの座席だったので最初はばっちり見えた。特にひーとん。おーちゃんは前方の人の隙間からちらちら。おーちゃんの「ライブハウス武道館へようこそ」は胸が熱くなった。

武道館へ来る前に「それを胸に」という超名曲で泣いてしまうかもしれない不安があったんだけどその曲は大丈夫だったんだけど、メインステージに移動してバックバンドと一緒に演奏した「桃ジュース」からの「ディーダダ」が痺れるほどかっこよすぎて涙が溢れてしまった。いつも薄暗い照明のなか演奏しているじめっとした赤えんぴつがこんな華やかな舞台で音色豊かでライブで盛り上がるありとあらゆる特効がふんだんに詰め込まれ素敵な世界すぎて泣いていた。久々にライブで見たおーちゃんは色気爆発。ひーとんはギターが上達しておーちゃんに何度もタンクトップ引き千切られても一緒にコンビを続けてくれる健気さ。俳優座から武道館へ。まさに夢。幸せでした。笑顔でサラバ。

 

 

1.いちごみるく

2.割れた鏡

3.チュッチュッチュルッチュ

4.サーカス

5.バイバイ

星野源インタビューVTR~(たぶんこのあたり)

6.自転車

7.だけど好きなんだ

8.あの頃のキミ、今のボク

9.桃ジュース

10.恋ごころ

11.ディーダダ

12.イカレポンチ

中村倫也黒木華出演の幕間映像ミニドラマ~

13.よし子ちゃん

14.それを胸に

15.好きだ

16.誕生花

17.夢

~アンコール~

18.自転車(会場全体で大合唱)

 

 

流動的

Twitterキッカケで知り合ったeighterさんがいる。ライブも一緒に行ったことがあるし、お家にも遊びに行って泊まらせていただいたくらいの距離感。かなりの親密度だと思っていた。そう過去形。もう今後揺るがない友人だと思っていた。けどTwitter上でもLINEでもやりとりが減っていった。いやそんな徐々にな感じじゃないや。もうやりとりしません、という線を引かれた瞬間があった。自分より濃度の濃いeighterとやりとりを充実させていったのが見受けられた。彼女の応援の仕方は自分には真似できないと思っていたので、もしかしたら自分の熱量レベルじゃ物足りなかったのかもしれない。だからそれ以降彼女のことは追っていない。好きなものが同じでも方向性の違いはある。仕方ない。あと友人関係は流動的だ。数ヶ月ずっとその人と遊んでいたのにパタリと会わなくなったり。連絡を全然取ってなかったのに急に続けて会う約束をしたり。40年生きてきて幾度もそういうことがあった。だから仲良くしてくれたeighterの彼女もいつかまた交わることがあるかもしれないし、ないかもしれない。でも幸せでいてほしいなとずっと願ってやまない気持ちでいるよ。いつかまた会えたらいいな。それがたとえ10年後でも。

アナログフィッシュ/中村一義@Shibuya WWW

私の人生そのもののような2マンライブに行ってきたよ。10代の頃からずっと好きで人生でたった1人好きなミュージシャンを選んでくださいと言われたら迷わず選ぶ中村一義と20代後半から沢山ライブに足を運び始め多くの友人に出会わせてくれたアナログフィッシュ。この2組だけのライブ。しかも中村くんのバックバンドはアナログたちが務めるという。奇跡のような日。

10月10日はトト(魚)の日ということで毎年アナログフィッシュが大切にしている日。ここ数年は全く行けていなかったし、なんならアナログのライブ自体数年ぶり…最後に行ったライブが思い出せない…。中村くんは去年パンと音楽とアンティークというイベントに参加していて、京王閣競輪場の車券売り場が会場になっててステージはフラットだし全然見えないし一緒に行った子は興味ないしであまり堪能できず帰ってきた思い出。

 

アナログフィッシュスタートで久しぶりにお見かけしたけど、やっぱり好きだ!!!ギターのサポートメンバーがいて4人体制になってからたぶん初めてライブで見たけど、本当に好き!バランスが好き!スタイリッシュな下岡さんが何曲か歌ってから健太郎さんメイン曲が始まると「歌うまい人出てきた!」って久しぶりだからか新鮮に驚けた。あと州さんのドラムが大好き。久しぶりに眼鏡飛ばしも見れた。そして純粋に顔ファン(笑)。3人とも大好きだからアナログは均等に見ていたい。心の底からマルチアングル希望。「Yakisoba」「はなさない」の流れ良かったな。

そこから転換作業ゼロで中村くん登場!髪長い!そろそろ切ってほしいけど中村くんが幸せならばそれで良し。全く予想してなかった「ラッタッタ」はじまり。「君ノ声」はいつだって心に響く。「犬と猫」も最高だった。アナログフィッシュのバックバンドが中村くんとの相性抜群。これで全国行脚してほしいくらい。演奏もだけどコーラスが抜群。(なんなら健太郎さんの歌声が良すぎて中村くんより声が通る…犬猫のコーラスは小野ちゃんボイスで再生される節もあるから尚更…(小声))下岡さんと健太郎さんの地元である長野県の村で「金字塔」を聴いていた話とデモテープを作った話聞いたら久しぶりに「10×10×10」のまんが道みたいなあれ見たくなった。謎の暗黒武道時代。

中村くんラスト「1.2.3」サビで手で数字作るの数年ぶりにやったよ。そこから中村くんだけはけてアナログフィッシュ「荒野」静かに熱い下岡さんを久しぶりに目の当たりにして胸が熱くなった。マイク握ってふらふらしながら熱く歌う姿が大好き。この曲は終わりに向かっての盛り上がりがすごい。誰もがみんな本編ラストだと思ったらサポートギターのハマモトさんだけがセトリもう1曲残ってるよと。いやいやいや。この高揚感のまま一度はけてのアンコールですよね。でも佐々木曲「Lover」が本編ラストらしい。歌う本人もだけど中村くんとライブするなら絶対この曲は歌った方がいいと提案したらしい下岡さんも忘れていて「てへぺろ」みたいな顔しててso cuteだった。そして壮大に歌い上げる健太郎さんの「Lover」何度でも書くけど歌がうまい!

アンコールでまた中村くん再登場。アナログの「アンセム」を一緒に歌ってた。中村一義が歌うアナログフィッシュ曲とかこんな日が来るんだね。生きているとまだ経験したことないことと出会えるんだね。これを幸せと呼ぶんだね。そして最後の最後は2組で歌う「キャノンボール」"そこで愛が待つゆえに"中村くんとアナログが書く歌詞の「愛」はずっと似ていると感じていた。宇宙レベルというか普遍的というか、日常のそのへんに転がっているようなささやか愛も博愛的な愛もまるっと内包してる。だからこの2マンが発表されたとき絶対行きたいと思った。けど平日夜は子持ちには超厳しい。でも私にとっての奇跡があって無事この日渋谷に行くことができた。そしてライブあと仲間と一緒にジョナサンに行くというビッグイベントにも参加できた。ビールがとてつもなく美味しかったな。

 

この日はダブルアンコールもありました。下岡さんだけ出てきて静かに始まった「抱きしめて」はあとの3人が出てきて音楽の広がりをみせ、青い炎のようなアウトロへ。今までアナログフィッシュのアウトロに何度泣かされただろう。見てる私がどうにかなってしまいそうな熱量。押し付けがましくもなくなのに揺さぶられる感情。私はアナログフィッシュが大好きだと再確認したライブでした。

 

ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2023@蘇我スポーツ公園0812

何年ぶりだRIJF!タイムテーブル見ても知らないアーティストが増えてきた近年。ひたちなかでもなく何の懐かしさもない会場でも行きたいと思ったのは関ジャニ∞がラインナップされたから他ならない。もちろんひとり参加。ひとり参加は第2回以来。

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ジェニーハイ→9mm Parabellum BulletサンボマスターCreepy Nuts(キャンセル)→打首獄門同好会関ジャニ∞

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色々あって蘇我開催になったことを知っているので、会場については何も言えませんが最寄り駅まで1時間以内で着けるフェスは雰囲気はないけど体がとても楽。毎年フェス行ってた頃の年齢から10歳は年老いたので始まる前から体力が削られないのは有難いかぎり。

看板見るとやっぱり盛り上がる。

大好きハム焼き。ハム焼き大好き。RIJFといえばハム焼き。入場してすぐの朝10時からハム焼きとビールをキメた。青空の下で食べてるとひとり涙。フェスに来たぞって実感が高まりすぎた!

ビールのお値段1杯750円!!!!!!!高っ!!!!!!どうしてこんなに高いの?怖いよ。怖い怖い思いながら1日で6杯は飲んだと思う。今思い出しても怖い。

ジェニーハイ

とっても自由だった。演奏して寸劇みたいなのあってダンスとかもして。耳心地が良い。

9mm Parabellum Bullet

この日に向けて一番予習したバンド。いつかの初恋の嵐ライブのゲストボーカルで登場した菅原卓郎。どうしてここに?感があった記憶。でもずっと気になってた気がする。ロキノンキッズが好きな感じだよなーと昔から思ってたけど、折角なら見てみたいとガッツリ予習済み。ライブで聴く「Black Market Blues」は最高だったし手拍子もクリアした自分最高。

サンボマスター

前方エリアを唯一ゲットしていたサンボ。前方エリアの快適さったらない。背の高い殿方に囲まれていたけどしっかり見えた。そしてやっぱりサンボマスターはすごい!ライブで見るたび泣いている気がする。今回も山口さんのMCに泣かされ生きていかなきゃけない!頑張るぞ!って気力が湧いた。全員優勝!

打首獄門同好会

コロナ禍になってすぐやってくれた生配信ライブを子と見たな。その時の楽しさがライブだと倍増。とにかく楽しい!楽しいは正義!しまじろうの番組見たことある「カンガルーはどこに行ったのか」もやってくれて知ってることへのテンションが上がったよ。スクワットもやったし、名曲「日本の米は世界一」は最高!いつか子と一緒にライブ行きたいなー。はー楽しかった!

関ジャニ∞

エイターだけではないこの環境。彼らも緊張していたと思うけど私も勝手に緊張してた。だけどすごいワクワクもしてた。大歓声のなか登場した関ジャニ∞。歌番組で歌唱曲発表時に何度目だ!?ズッコケ無責任!と思っていた関ジャニ∞といえば!が1.2曲目。周りにいたたぶん初めて関ジャニを見るだろうお兄さんたちがブンブン!と歌えていたのできっとこういう日の為だったのかと納得。誰もが知る曲が彼らにあるという強さよ。そしてワンマンライブでは見たことのない村上さんのみヘッドセット着用により会場全体のアジテーターとして役割が大当たり。簡単な振りをしてくれていたので、困ったら村上さんを見れば解決。RIJFのあとに参加したワンチャンフェスではキーボード弾きながら振りがしっかり出来るよう練習したそうな。のびしろですね!

 

続きはまた書く。

 

  1. ズッコケ男道
  2. 無責任ヒーロー
  3. 未完成
  4. ふりむくわけにはいかないぜ
  5. NOROSHI
  6. オモイダマ
  7. 喝采
  8. BOY’23
  9. ハライッパイ
  10. 勝手に仕上がれ
  11. LIFE~目の前の向こうへ~
  12. T.W.L

怪物

「怪物」を観た。是枝監督・坂元裕二脚本という夢のようなタッグ作品。

三部構成。湊の母親/担任教師/湊・依里を主軸とした子どもたち。CMの「怪物だーれだ」に繋がる登場人物たち。

作品の事前情報ほぼゼロで見たので着地した場所に驚いた。カンヌ映画祭クィア・パルム賞」を受賞していたのか。そんな賞があったのも今調べて知ったんだけど。湊と依里は口に出して「君が好き」と伝えてるわけじゃないけどお互いに「守ってあげたい」感情は伝わる。はっきりさせていないところがいい。

湊の母親は頑張っている。子育てを超頑張っている。雑なところもあるけど子どもの為を思って頑張っている。だけど「男らしく」「結婚するまではちゃんと育てる」など、もし子が男として生まれ育てられたけど、女の子になりたい気持ちや男の子が好きという気持ちを抱えていたら一番身近な存在から日常的に言われ続けたら絶望するだろうな。あと友達役で出てた野呂佳代最高。ブラッシュアップライフでも安藤サクラの同級生役してたけど野呂佳代出てきただけでほっとする不思議。

担任教師は母親シークエンスではとんだサイコ教師登場かと思ったけど、先生シークエンスでは意外とちゃんとしていてでもどこか抜けていて。瑛太の成せる技だと思った。一番多面的に描かれていた人物だったように思う。あとイジメを見かけるタイミング悪すぎ問題。

校長先生の田中裕子も良かった。人格者でなければいけないだろう役を一人のどうしようもない人間に描かれていた。スーパーでうるさい子の足を引っ掛けるシーンがお気に入り。不穏なホルンを吹くシーンも良かった。しかも湊と一緒に。とにかく不穏な音。

子どもシークエンスは情報が多すぎる。依里がとにかくかわいい。不思議ちゃん。ジェンダー問題もだけど軽度な知的障害も入っているのでは?と勘繰ってしまう。小5にしては幼すぎる。湊はそういう依里に救われていたのだろうけど。秘密基地のシーンは全て愛おしい。ラストは2人も生きている脚本にしたとパンフで読んだけど、どちらにもとれる気がする。どうしても生きて豪雨から抜け出してトンネルをくぐり綺麗な世界に行ってほしかったのだろう。希望。

見終わったときこんなにも不思議な感情になると思わなかった。今までLGBTQ関連の映画は前のめりで見てきてるけど、元々そういう題材が含まれてるを思わず劇場に足を運んだからかも。大人になった湊と依里に会ってみたい。

 

疑問に思った点もいくつかあったのでいつかテレビで見直すときのために残しておく。

・依里くん。湊が先生に殴られたのを見たって言ったのなんで?クラスのみんなも怖いから言えないでいるって。

・湊くん。突然髪を自ら切ったきっかけ。依里の家に行って依里が「女の子が好き」と言ったのち「ちがう」みたいなくだりはなんだった?夢?

・湊の隣りの席の女子。先生に猫と湊の話をしたのは?依里も一緒にいたのを見ていたはずなのになんで湊だけ?

・先生が見つけた縦読み(実際は横だけど)ノートがカットが早すぎて名前以外に書かれていたのか気になる。


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