「それでも、生きてゆく」

最終回。連続ドラマとしての命を全う。ずっとリアリズムテイストだったのに最後せつなすぎるファンタジーが描かれてて、胸が苦しくなった。ラストだけじゃなくこのドラマ見てる間ずっと苦しかった。これが人間ドラマか。脚本、演出、カメラ、照明、キャスト。地味に豪華。自分としては豪華すぎるほどだったけど一般的には地味というか・・・それが良かった。変に盛り上がったりしなくて。裏感情と表感情の出し方が上手すぎて、演出や脚本の教科書のようなドラマ。1話ごと考察したい。

自分に兄がいなかったらもっと別視点で見てたと思うけど、完全に双葉目線でドラマを見てた。風間俊介が画面に映るたび心を痛くしてた。最後まで悪者として見れなかった。ドラマのテーマとはずれたとこでよく泣いたのは仕方ないこと。曲がりなりにも妹だから。
被害者家族と加害者家族を描いたドラマがもし今後あってもこの作品は超えられないだろうな。登場人物の事件から15年経った矛盾だらけの感情、必要以上に頑丈な根をはっている感情を描ききっていると思う。その中でも被害者母役の大竹しのぶのすごさを再認識。中盤回の独白シーン見て涙しなかった人なんているの?それくらい圧倒的な存在だった。あと恋愛ドラマとしても素晴らしかったと思う。最終回の主人公2人の距離感素晴らしかったです。他のキャストも完璧な布陣で文句のいいようがない。ドラマ自体の問題というのがあるとすれば移動時間の問題。え、今の移動距離でこんなに早く目的地着くの?というどうでもいいような、でもずっと気になって見てしまってた。
こんな良質連続ドラマに次いつ出会えるんでしょうか?