トーキョードリフター

松江監督×前野健太映画第二弾「トーキョードリフター」を観た。この日は前野さんとアナログフィッシュの下岡さんのトークイベント付き。映画は編集点の少し長い黒味と音声ぶつぎり感。で、移動して歌また移動して歌。本当に歌しかなかった。夜の東京と前野健太の歌。何の小細工もなくそれだけしかなかった。帰り友達と話してたけど映画を観ながらも何か違うことを考えてしまう映画。すでに上映時間に間に合わないと知りつつさっき激走した渋谷は明るかったな、自分はなんで東京にいるんだろう、帰り何食べようとか。何か色々思いながら眺めてて、で長めの黒味が映るたび気持ちがどこかへ滲んでいく。最後の「あたらしい朝」この歌だけは噛み締めるように聴いてしまった。そういえばARABAKIでも最後に歌ってたな。そして長い黒味が続くなか表題曲「トーキョードリフター」が流れる。あの暗闇は観客が思うそれぞれの記憶に委ねた時間なんだろう。そこでようやくこの映画が完結する。最初見逃したからもう一度映画館に足を運ぶ予定。
上映後トークショー。映画館の舞台上に前野健太と下岡晃がいる光景。大好きな二人が目の前にいるけど歌わない変な感じ。一応司会者が端のほうにいたんだけど二人で色々話してた。東京や音楽について。10年前に下北で知り合ったときのこと、連絡先を交換したのが2010年8月のHMV渋谷おつかれさまーフェスだったこと。それから音楽について電話するようになったこと。好きな二人が喋ってるだけで嬉しかった。
イベント後は映画サントラCDにサインを書いてくれるというので列に並んだ。伝えたいことがありすぎて並んでるあいだ脳内で何を言うか練習してたけど本人目の前にするとダメだね。素面だと怖い。「夢のツーショットです!」とようやく言葉がでるとあーって言いながら顔を指さされ前野さんが顔を覚えててくれたことに嬉しくなった。そしたら下岡さんに影の功労者ですよ*1と前野さんが私のことを説明。(実際はそうでなかったとしても1mmくらいは後押ししてるはず)タウンミーティングは夢のようだったと二人を目の前に伝えられたことに感無量。嬉しくて嬉しくてインパクトあるCDジャケットを握り締めながら渋谷の街をずっと歩いてた。指摘されるまで気づかなくて言われてすぐしまった。

トーキョードリフター

トーキョードリフター

このジャケットね。とりとめもなく書いてしまったけど、東京ってすごいと思った夜だった。東京にいると出会える素敵な夜がやめられないから東京にいるのかもしれない。
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*1:http://d.hatena.ne.jp/cymbals/20110711

*2:時計回り→下岡晃、前野健太、松江監督