前野健太@WWW

元旦に渋谷で前野健太が108曲歌う。ステージ上には108個の照明が散らばっていて1曲終わるごとに黒子が電球をひねり灯りが消されていき、着実に闇に包まれていくなか歌い続ける前野さんをおよそ7時間見守り続けるお客さんたち。その演出は煩悩が消えていくという感覚よりも1つ消えるごとに煩悩が生まれていく気がした。後半薄暗くなってくるといろんな境界線が曖昧になって歌を聴きながらもどこか別のことを考えたりしてた。煩悩まみれ。108曲目「とんこつラーメンくさい街」を歌い終わった瞬間、余韻も何もなく会場が暗闇に包まれた。まるで映画のラストシーン。そんなカッコイイ終わり方をされたら拍手が止まるはずもなくアンコール。別にアンコールを求めたくて拍手してた訳ではなく、拍手が止められなくなっただけ。本当のラスト111曲目「東京の空」は暗闇の中で。自分にとっての東京の空を思い浮かべながら聴いた。22:30頃に青空を思い浮かべて聴いた。綺麗な青空だった。照明がひとつだけゆっくり灯されてきて、その灯りがちょっとした希望のように思えた。

ツイッターで回ってきた曲順を手書きした。途中で断念したユーミンのカバー「翳りゆく部屋」はちゃんと最後まで聴きたかった。あとこれだけ曲やるならアナログのタウンミーティングで聴いた「愛の奴隷」もやってくれるかもと期待してたのにな。とても良かったからもう一度聴きたいです。お願いします。